
急速な人口高齢化とともに、歯科用インプラントの需要も上昇曲線を描いている。グローバルな歯科用インプラント市場の規模は、2023年に686億ドルから年平均9.4%成長し、2027年には985億ドルに達すると予測されている。
我が国は昨年、輸出規模でスイスに次いで2位を占め、「Kインプラント」の名を示した。
関税庁が発表した世界主要国のインプラント輸出状況によると、韓国は2014年の6位から昨年2位に躍進し、3年内に5倍増加した輸出規模を背景に、世界1位のインプラント輸出国に登場することが予想されている。
世界のインプラント市場で活躍する代表的な国内企業はオステムインプラント、ディオなどである。オステムインプラントは32カ国で36の海外法人を運営し、世界販売量1位を記録している。昨年5月にはブラジルのインプラント市場シェア3位の「インプラシル・ド・ボルトリ」を買収し、中南米市場攻略にさらに加速をかけることが期待されている。この会社は2026年までに46カ国50の海外法人を確保し、グローバル営業網を堅固に構築し、海外売上比率を70%まで増やして「世界1位の歯科企業」になるという抱負を抱いている。
オステムインプラントは、歯科診療および治療のデジタル化を意味する「デジタルデンティストリー」をはじめ、口腔スキャナー、コンピュータ断層撮影(CT)、ミリング機械、3Dプリンターなどのハードウェア的要素だけでなく、歯科運営の効率化を高めるソフトウェアの開発と普及にも力を入れている。
歯科ソフトウェアはオステムインプラントが先駆者であった。1997年に設立され、歯科保険請求プログラム「ドゥボンエ」と歯科電子カルテプログラム「ハナロ」で事業を拡大したD&Dシステムがオステムインプラントの前身である。
2014年に世界初のデジタルインプラントシステム「ディオナビ」を商用化したディオは、デジタル矯正、デジタル支援システムなど、インプラントから補綴および矯正ソリューションまでデジタルデンティストリーのフルラインアップを構築している。ディオは昨年基準で、米州と欧州の売上比率がそれぞれ17.5%、12.1%であり、国内インプラント競合他社に比べて先進国の売上比率が高い。
ディオはデジタルソリューションを基盤に、米国市場を本格的に攻略するために2019年にホワイトキャップを買収した。米国の歯科医師や歯科衛生士にデジタルインプラント施術の核心である「ディオナビ」の教育と臨床支援を通じて、米国市場でのディオナビ普及率を拡大している。また、2022年には米国2位の歯科機器ディーラーであるパターソンなどの歯科機器ディーラーと販売契約を結び、米国内の製品販売ネットワークを拡大している。昨年には米国1位のグループ型歯科医院であるハートランドと契約を結んだ。
ディオは最近急成長する中国インプラント市場に合わせて、一般的なインプラントから集中拡張する戦略を追求している。地域別の優良代理店を確保し、2020年1月に上海センターを新設してインプラント教育および施術に関するサービスを強化した。
[ナム・ヨンヒ メッキョンヘルス記者]