
芸能界は相次ぐ訃報に悲しみに包まれた。昨年2月、俳優キム・セロンの突然の死の知らせに続き、今度は歌手ウィソン(本名チェ・ウィソン)までもがこの世を去ったという知らせが伝えられた。
10日、ウィソンの所属事務所タジョエンターテインメントは「所属アーティストであるウィソンが私たちのもとを去った。故人はソウルの自宅で心停止状態で発見され、死亡が確認された」と明らかにした。享年43歳。
所属事務所は「突然の訃報に遺族をはじめ、タジョエンターテインメントの同僚アーティスト及び社員全員が悲しみに暮れ、故人を悼んでいる」とし、「葬儀に関する詳細は別途お知らせする」と説明した。
警察は現在まで外部侵入の痕跡など犯罪の疑いは確認されていないとし、正確な死因を確認するために携帯電話などのフォレンジックと共に国立科学捜査研究院に解剖を依頼する予定だ。ウィソンの死因が明らかになるまで、遺族の準備など葬儀手続きも保留されると伝えられた。
1982年2月生まれのウィソンは、2002年に1stアルバム『ライク・ア・ムービー』(Like A Movie)でデビューし、「ダメですか」「不治の病」「結婚まで考えた」「胸が痛む話」などのヒット曲を発表し、R&Bの皇太子としてトップクラスの人気を誇った。最近まで後輩歌手やプロデューサーとのコラボレーションなど活発な音楽活動を続けていた。
しかし、2020年に睡眠麻酔薬を投与して倒れ、警察の調査を受け、2019年9月から3ヶ月間にわたり12回のプロポフォールの購入と常習投与の疑いで起訴された。
その後、懲役1年、執行猶予2年の判決を受け、裁判所は社会奉仕40時間、薬物治療講義40時間の受講、追徴金6050万ウォンを命じた。活動を中断していたウィソンは、2021年のクリスマスコンサートで活動を再開した。
ウィソンは15日に大邱EXCOオーディトリウムで歌手KCMとの合同バラードコンサートを開催する予定だった。ウィソンはこの公演を前にSNSに「15日に会いましょう」と書き、期待感を示していたが、結局コンサートはキャンセルされた。
先に、昨年2月16日には俳優キム・セロンが自宅で死亡しているのが発見された。キム・セロンと会う約束をしていた友人が故人の家を訪れた際に発見し、警察に通報したとされている。
警察は「外部侵入の痕跡など犯罪の疑いはなく、遺書なども発見されなかった」とし、単純死事件として結論づけた。キム・セロンは生前、飲酒運転事故による経済的困難を抱えていたとされている。
キム・セロンは2001年に幼児雑誌モデルとしてデビューし、2010年に公開された映画『アジョシ』で熱演を見せて名前を知らしめた。その後、映画『隣人』、ドラマ『魔女の保鑑』、『恋愛プレイリストシーズン4』、『優秀無道カドゥシム』などに出演した。
キム・セロンは2022年5月、ソウル江南区清潭洞で飲酒運転をし、ガードレールや街路樹、変圧器を3回以上衝突させる事故を起こした。当時、キム・セロンの血中アルコール濃度は免許取消レベル(0.08%)をはるかに超える0.2%だったと調査された。キム・セロンは道路交通法違反の疑いで起訴され、2000万ウォンの罰金を言い渡された。この事件により、キム・セロンは出演予定だったSBSドラマ『トロリー』から降板し、Netflixドラマ『狩猟犬たち』からも編集された。
事件当時、キム・セロンはゴールドメダリストに所属していたが、2022年12月に契約を解除した。その後、キム・セロンは他の所属事務所と専属契約を結んだことはない。ゴールドメダリストはキム・セロンが所属していた最後の事務所となった。
キム・セロンは昨年映画『ギターマン』の撮影をすべて終え、公開を待っていた。
※うつ感など話しにくい悩みがある場合や、周囲にこのような困難を抱える家族・知人がいる場合は、自殺予防相談電話☎109またはSNS相談マドレーヌで24時間専門家の相談を受けることができます。