飲酒ひき逃げの疑いで1審で実刑判決を受けた歌手キム・ホジュンが、控訴審初公判で原審の刑が重いとし、寛大な処置を求める中で「酒を飲んで逃げる」手法の疑惑を全面否定した。
ソウル中央地裁刑事控訴5-3部(部長判事キム・ジソン・ソ・ビョンジン・キム・ヨンジュン)は12日、特定犯罪加重処罰法上の危険運転致傷・逃走致傷、道路交通法上の事故後未措置などの疑いを受けているキム・ホジュンの控訴審初公判を開いた。
この日の控訴審では、飲酒測定を避けるために逃走後に追加で酒を飲むいわゆる「酒を飲んで逃げる」手法が争点となった。キム・ホジュンの弁護人側はこの疑惑を全面否定した。

キム・ホジュン側の弁護人は「酒を飲んで逃げるつもりだったなら、警察にも自ら酒を飲んだと明かすべきだが、キム・ホジュンはむしろ否定した。酒を飲んで逃げる手法は全く考えていなかった」とし、「酒を飲んで逃げるつもりだったなら、缶ビールではなく強い酒を飲んでいたはずだ」と説明した。
続けて「体格が健康な30代なのに、血中アルコール濃度を上げるためにこのような酒を選ぶのは納得しがたい」と主張した。
3500ページに及ぶ膨大な捜査記録にも、酒を飲んで逃げる手法に関する内容はごく一部に過ぎない点についても言及し、「捜査機関でも酒を飲んで逃げる疑惑は疑っていなかったようだ。しかし検察は控訴要旨で酒を飲んで逃げる疑惑を断定的に言及した」と説明した。
また、キム・ホジュン側は、キム・ホジュンが飲酒運転後にマネージャーに虚偽の自首をさせた疑いについて「所属事務所の本部長とマネージャーなどが決定したことに従って、助ける程度の行動をしただけ」とし、「この状況を積極的に決定して引っ張っていったわけではない」と強調した。
特定犯罪加重処罰法上の危険運転致傷の疑いに関しては、「正常な運転が困難なほどの酩酊状態とは見なせないという証言が多い」とし、「キム・ホジュンが酔って正常な運転ができなかったと断定することはできない」と付け加えた。
キム・ホジュンは昨年5月9日、ソウル江南区のアプクジョンドンのある道路で飲酒状態で車を運転し、反対側の道路のタクシーに衝突した後、逃げた疑いを受けている。彼は昨年11月に1審で懲役2年6ヶ月の実刑判決を受けた。
キム・ホジュンに対する控訴審の次回公判期日は来る3月19日に開かれる予定だ。
[ソン・ジナ MKスポーツ記者]