
MBCの気象キャスターであった故オ・ヨアンナが生前に職場内でいじめを受けていたという疑惑が提起される中、MBC側が立場を明らかにした。
MBC側は28日、「故人に関する事実を言及することは非常に慎重なことであり、MBCとしては対応に慎重を期さざるを得ない」とし、「明確に確認できる事実は、故人がフリーランスとして働いている間に、自身の苦情を担当部署(経営支援局人事チーム人事相談室、監査局クリーンセンター)や一緒に働いていた管理責任者たちに伝えたことは全くなかった」と明らかにした。
続けて「故人が当時の会社に公式に苦情(職場内のいじめなど)を申告したり、申告でなくても責任ある管理者たちに被害事実を少しでも知らせていたなら、会社は当然に相応の調査を行っただろう」と説明した。
一部の記事で言及された「故人が死亡前にMBC関係者4人に自身の被害事実を知らせた」という内容については、「その関係者が誰なのか、私たちに教えていただきたい」と指摘した。そして「確認されていない内容に対する無分別な拡散と疑惑の提起についてお願い申し上げる。故人の名誉に直結しているだけでなく、別の次元の被害者が生じる可能性があるため」と強調した。
さらに「最近確認されたという故人の遺書は現在持っていない。遺族の方々が新たに発見されたという遺書を基に事実関係の確認を要請されるなら、MBCは最短時間で真相調査に着手する準備ができている」と伝えた。
前に大邱・慶北地域の総合日刊紙「毎日新聞」は「パスワードが解除されたオ・ヨアンナさんの携帯電話から原稿用紙17枚分、合計2750字の遺書が発見された」とし、「遺書には特定の気象キャスター2人から受けた職場内のいじめの被害を訴える内容が含まれていた」と27日報道した。
毎日新聞によると、2021年5月にMBCのフリーランス気象キャスターとなったオ・ヨアンナは、翌年3月からいじめを受けていた。遺書によれば、先に入社した同僚の気象キャスターが誤報を出し、オ・ヨアンナに責任を押し付けたり、別の気象キャスターは故人が間違った気象情報の訂正を求めると「後輩があえて先輩に指摘する」といった趣旨の非難をしたと報じられた。
また、故人のカカオトークの会話では、ある気象キャスターが同じフリーランスでありながら「教えなければならない」という理由で退勤時間を過ぎた後に故人を会社に呼び出したり、1時間から1時間30分以上退勤を妨げた状況が明らかになったとも伝えられた。
故人は2021年5月にMBCの気象キャスターとして合格し活動した。2022年にtvN「ユ・クイズ・オン・ザ・ブロック(ユクイズ)」に出演し顔を知られ、昨年9月に28歳の若さでこの世を去った。